長男の反抗期を思い出す
長男は現在高校2年生です。
ゲームとアニメが大好きで、親が言うのもなんですが、
優しくて穏やかな息子です。
そんな息子にも、短かったけれど反抗期はあったなぁと時々思い出します。
思い出すといっても、ほんの2,3年程前。
中学2年〜3年にかけての頃です。
すっかりゲームに夢中になってしまい、テスト前でも机に向かうことすらしない息子に、私のほうがイライラ。
『勉強しなさい』は言うまい言うまい…と思えば思うほど、遠回しな言い方になったり、嫌みっぽくなったり。
それだけが原因ではないでしょうが、だんだんと息子はやたら不機嫌になっていって『おはよう』も『いってきます』も言ってくれなくなりました。
ある日、職場でのお昼休みの時間に、先輩ママに相談したことがあります。
彼女の息子さんの反抗期は相当酷かったらしいのです。
『行ってきます』も言わないで、ドアをバタン!って閉めて出て行っちゃうんだよ、という私に、
「それでもね、その背中に『行ってらっしゃい』を言うんだよ。毎日ね。」
彼女の辛かった心情と母親の覚悟のようなものが垣間見えて、私も「腹を括ろう」と思いました。
それから、
『行ってらっしゃい。気をつけてね』
を続けました。
無言でバタンッが続きましたが、構うもんかと。
数日続けたある日…
無言でバタンッと出ていったのを見送った後、やれやれと台所に戻ると、
玄関で、ガチャ!ダダダダッと音がします。
「忘れ物かな?」と思っていたら、彼が台所にきて、息を切らしながら言いました。
「お母さん、お母さん、行ってきます………ごめんなさい」
「え、いいよ、いいよ、行ってらっしゃい」
「お母さん、行ってきます」
それを言うために戻ってきた息子。
笑っているのか泣いているのか分からないような顔で,『お母さん』という言葉を何回も言いました。
嬉しかったなぁ。ほんとに。
それ以降、無言でバタンッはなくなりました。
お父さんと取っ組み合いしたり、うちを飛び出したり…色々ありましたが、受験シーズンに入った頃には落ち着きました。
今はよく笑いよく喋って、あの時が嘘のよう。
ここ最近はぐっと大人になったと思います。
最近では反抗期のない子供が増えている、ということを聞きますが、
彼の場合は必要な時期だったのだと思います。
私にとっても。
あの頃は自分の部屋にこもっていた彼ですが、今は居間に入り浸り。
「ゲームするなら自分の部屋でやってよ!テレビみたいんだけど!」
「えー、部屋は寂しいじゃん」
半分は本当に嬉しい。
半分は本気で迷惑。